Microsoftが家庭向け・一般法人向けに提供しているMicrosoft 365 Personal/Family/BusinessとOffice Home & Business 2021を比較しながらどういう選び方をすればいいか考える際の参考情報をまとめます。
2023年5月12日に、日本マイクロソフトは2023年6月からコンシューマ向けに提供している Microsoft 365 および Office 製品において、価格改定することを発表しています。
参考:コンシューマ向け Microsoft 365 および Office 製品の価格改定について - Windows Blog for Japan
また、2022年11月2日に、日本マイクロソフトは2023年4月から法人向けライセンスおよびサービスの価格を改定し、オンプレミス製品を20%、オンラインサービスを15%引き上げると発表していて、このあとまとめる一部の製品にはその改定が含まれる可能性があります。
参考:日本マイクロソフト、法人向けライセンスおよびサービスの価格改定について - News Center Japan
目次
比較表
製品名 | 同時利用デバイス数 | 価格 | 特徴など |
---|---|---|---|
Office Home & Business 2021 | 2デバイス*1 | 39,982円 (買い切り) |
2026年のサポート終了まで買い換えない場合は最もコスパがいい、メール、クラウドストレージ非対応 |
Microsoft 365 Personal | 5デバイス*2 | 月額1,354円 (年額だと13,545円) |
1TBのクラウドストレージ、Outlookの広告無しメールの利用、テクニカルサポート |
Microsoft 365 Family | 5デバイス*2 | 月額1,909円 (年額だと19,091円) |
1〜6名で利用可能、2人以上で利用するなら最もコスパがいい、Personalの特徴も含む |
Microsoft 365 Apps for business | 5デバイス*2 | 月額1,030円 (年額だと12,360円)*3 |
最新のOfficeソフトと1TBのクラウドストレージさえ利用できれば良い場合は最もコスパがいい、メール非対応、Microsoftアカウントは利用できない |
Microsoft 365 Business Standard | 5デバイス*2 | 月額1,560円 (年額だと18,720円)*3 |
独自ドメインのメール、ビジネス用のTeams、コラボレーションツール(SharePoint)利用可、Microsoftアカウントは利用できない |
価格はいずれも税抜で2023年6月1日時点のもの
*1 WindowsまたはMacから2台
*2 Windows、Mac、iPhone、iPad、Androidのスマホまたはタブレットから5台
*3 年間サブスクリプションの契約
決め手
Office Home & Business 2021
Office Home & Business 2021はWord、Excel、PowerPointを最新バージョンでなくとも公式ライセンスのもとで利用したい、メールやクラウドストレージは利用しない場合に買い切りではありますが最もコスパが良い選択です。
ただし、このバージョンはサポートが2026年10月13日にメインストリームサポートが終了予定のため、2023年6月以降に購入する場合は他の候補の方がコスパが良くなる場合があるので他の候補、または次期バージョンを待って検討したほうが良いです。
同時利用デバイス数が2台で基本的に1人で(Microsoftアカウントと紐付ける)利用のため、家族(2〜6名)での利用を考えている場合は人数分購入するよりMicrosoft 365 Familyの方が良いです。
Microsoft 365 Personal
Microsoft 365 Personalは最新のWord、Excel、PowerPoint他、1TBのクラウドストレージ、Outlookの広告無しメールの利用、テクニカルサポートなどを期待している場合は選択肢になります。
常に最新版が利用したい、1人でしか利用しない、5台以上のデバイスで特にモバイルでも利用したい、契約やセットアップに手間を掛けたくない場合に向いています。
メールが不要、契約やセットアップに手間をかけても良い場合はMicrosoft 365 Apps for businessが選択肢になります。また、2名以上で利用する場合はMicrosoft 365 Familyの方が安いです。
Microsoft 365 Family
Microsoft 365 FamilyはWord、Excel、PowerPoint他、1TBのクラウドストレージ、Outlookの広告無しメールの利用、テクニカルサポートなど、Microsoft 365 Personalの要素を含みつつ、2名以上で利用する場合は選択肢になります。
常に最新版が利用したい、2名以上で利用したい場合に向いています。
ビジネス用途で他のアカウントを管理したい、独自ドメインのメールを利用したい場合はMicrosoft 365 Business Standardが良いです。
Microsoft 365 Apps for business
Microsoft 365 Apps for businessはメールを利用しないが1TBのクラウドストレージを利用したい、ビジネス用途でアカウントを管理したい場合に向いています。
こちらを利用する場合はMicrosoftアカウントと組織アカウントの違いを意識して運用・管理する必要があるため、使い続けるには知識をつけていく必要があります。
1ヶ月の無料試用期間が設けられているため、その間に運用・管理のイメージをつけて決めることを推奨します。
また、先述の法人向けサービスの価格改定が適用される場合があります。契約前に価格をよく確認してください。
契約はMicrosoftから直接契約する場合と代理店から契約する方法があるようですが、個人で契約を考えている場合はクレカ払いに対応したMicrosoftとの直接契約が無難です。
Microsoft 365 Business Standard
Microsoft 365 Business Standardは独自ドメインのメール、ビジネス用のTeams、コラボレーションツール(SharePoint)の利用など、300人以下でビジネス用途で利用する場合に向いています。比較表の価格は1人あたりの金額です。
その他のコメントはMicrosoft 365 Apps for businessと同様です。違いは特にメール周りの機能が利用できるところです。
まとめ
Microsoft Officeのパッケージには、Office Home & Business 2021、オンラインサービスを含むMicrosoft 365 Personal、Microsoft 365 Family、Microsoft 365 Apps for business、Microsoft 365 Business Standardの5つの選択肢があります。
Office Home & Business 2021は買い切りで、メールやクラウドストレージを利用しない場合に最もコスパが良い選択肢ですが、サポートが2026年10月13日に終了予定であり、2023年6月以降に購入する場合は他の候補も検討したほうが良いです。
Microsoft 365 Personalは常に最新版が利用できるため、1人で利用する場合に適しており、Microsoft 365 Familyは2人以上で利用する場合に向いています。
ビジネス用途にはMicrosoft 365 Apps for businessとMicrosoft 365 Business Standardがあり、Microsoft 365 Business Standardは独自ドメインのメール、ビジネス用のTeams、コラボレーションツールの利用が可能です。
参考
- 日本マイクロソフト、法人向けライセンスおよびサービスの価格改定について - News Center Japan
- Office Home & Business 2021 を購入 - Microsoft Store
- すべての Microsoft 365 プランと価格を比較 (旧 Office 365) - Microsoft Store 日本
- Microsoft 365 のすべてのプランを比較 | Microsoft